石川県で家を建てるのに必要な住宅性能

目次

ここでは、2025年から始まる「新築住宅の省エネ基準適合義務化」の話と石川県で注文住宅を建てる際に現在必要とされている「省エネ基準」や将来に向けて目指すべきZEH住宅についてもご紹介します。

2025年の省エネ義務化について

今から省エネに対応しておくことが大事

近年、脱炭素社会の実現に向けた動きが本格化してきています。2022年6月に建築物省エネ法が改正され、これまでオフィスビルなど一部を対象としていた省エネ基準への適合が、2025年4月から全ての新築住宅にも原則義務化されます。

「省エネ基準」とは、2016年に国が示した建物の性能や省エネ性能に関する基準・規制のことで、住宅メーカーや工務店はこの基準に沿って設計・施工を行います。適合が義務化されれば基準をクリアできない住宅は建てられなくなります。

国は2050年「カーボンニュートラル」という目標を掲げていますが、省エネ基準の適合義務化はそれを実現するためのステップの一つ。省エネ基準の指標として一次エネルギー消費量や住宅の外皮性能が用いられます。

能登半島地震と耐震性の重要性

2024年1月、石川県能登地方を中心にマグニチュード7.6の大地震が発生しました。この地震では、石川県志賀町で最大震度7を観測し、新潟県でも震度6弱の揺れが観測されるなど、広範囲にわたる影響がありました。

この災害は、建築物に対する耐震性の重要性を改めて浮き彫りにしました。

省エネと耐震性を兼ね備えた住宅設計は、今後の住宅建設においてより一層の重要性を帯びてくるでしょう。石川県においても、注文住宅を建てる際は、省エネ基準に加えて、地震に強い住宅を建てることの重要性を念頭に置く必要があります。

石川県で家を建てる際に必要な
断熱性能

土地により定まった性能があるので、必ずしも北海道基準のようなハイスペックである必要はありません

省エネ基準は地域ごとに違います。全国すべての地域は気候に合わせて「1～8」の8つの地域に指定され、どの区分になるかによって求められる断熱性能は異なります。寒い北海道は1や2ですが南下するほど数字は大きくなります。

石川県は主に地域区分5、6地域ですが、市町村によってさらの細かく分かれており、3、4地域もあります。5、6地域では断熱性能を示すUA値が0.87を満たすかどうかが指標となりますが、これは国が求める基準であることを理解しておきましょう。

石川県の省エネ基準地域区分

• 3地域：白山市（旧白峰村）
• 4地域：白山市（旧河内村）、白山市（旧吉野谷村、旧鳥越村、旧尾口村）
• 5地域：七尾市、輪島市、珠洲市、加賀市、羽咋市、かほく市、白山市（旧美川町）、白山市（旧鶴来町）、能美市、川北町、津幡町、内灘町、志賀町、宝達志水町、中能登町、穴水町、能登町
• 6地域：金沢市、小松市、白山市（旧松任市）、野々市市

ZEHとは

ZEHとはNet Zero Energy Houseの略で「エネルギー収支をゼロ以下にする家」を意味します。生活で消費するエネルギーと太陽光発電などによる電力創出されるエネルギー、省エネ・断熱性能のバランスにより消費エネルギーを実質0にする住宅ということです。

2025年から省エネ基準の適合が義務化されますが、それよりもさらにグレードアップされた住宅になります。政府は2030年までにZEH水準への適合率が8割を超えた時点で、2025年適合義務化された省エネ基準をZEH水準まで引き上げるとしています。

ZEHビルダーとは

経済産業省にZEHを建てることを申請し、登録されたハウスメーカー、工務店、建築設計事務所のことをZEHビルダーと言います。2022年3月現在4,722社がZEHビルダー登録を行っています。

政府では「2030年において新築戸建住宅の6割に太陽光発電設備が設置されることを目指す」ことを目標としており、ZEHの普及に向けた取り組みに応えるかたちで登録者数が増加しています。

なお、注文住宅を新築する際にZEH補助金制度を適用するためには、こうしたZEHビルダーに登録した会社との取引が条件と一つとなっています。

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